CFJ(アイク)とアイフルによる不動産担保ローンの「キャッチボール」事案についての提訴報告(平成18年9月14日仙台地裁提訴)
弁護士 佐 藤 靖 祥
不動産担保ローンのキャッチボール事案については、添付の毎日新聞の記事に詳しいのですが、概要以下の通りです。
すなわち、アイクらは利息制限法を超過する金利で貸付をするところ、居住用不動産を抵当権に入れて、「払わなければ家がなくなるぞ」という事実上の強制の下、支払を続けさせます。
しかし、アイクらが不動産を担保に貸し付ける際は、金額も通常の借入ではなく、数百万円という巨額となりますから、1年も経たない内に支払が困難となる例が多々あります。
そこで、信用情報を違法に閲覧し、不動産担保ローンで借り入れている顧客について、別のサラ金業者が、「うちの方が若干金利が安いですよ」などという勧誘を行い、借換えをさせます。
ところが、そこにはとんだ落とし穴があるのです。
というのも、借換えにあたり、新たに借入をする業者に対しては抵当権設定費用や調査費などの名目で、多額の金額の支払をさせられますし(実際は借入額から天引きされます)、今まで借り入れていた業者に対しては「違約金」名目で、残金の2から3%を支払わせられます。特に、通常は2%のところ、1年以内の返済の場合は3%とするなど、露骨に借換えによる利益を図っているものとも考えられます。
ですから、「利息が安い」という言葉に惑わされ、実際は損をしている例の方が多いのです。
そして、このように借換えをしても、借入金額ばかりが増額されていき、最後に居住用不動産を失うという結果となるのです。その借入額が収入に比して明らかに過大であることは、年金収入のみに頼った原告の生活状況からも明らかです。
これは、居住用不動産の略奪ともいうべき行為であり、不法行為を構成する、というのが、本訴訟の内容となっております。
本件の特殊性は、原告が、1度アイク、アイフルによる不動産担保ローンのキャッチボールの被害を受けたのですが、その後にさらに新たに購入した不動産についても不動産担保ローンのキャッチボールの被害に巻き込まれ、2回も居住用不動産を失ったという点です。
各地でアイフルなどの不動産担保ローンの違法性を争う訴訟が提起されておりますが、これらは、認知症の方を取り込んで不動産担保ローンを強引に設定してしまった事案など(福岡、大分、高知など)であり、これらの事例を見ても、強引な不動産担保ローンが各地で矛盾を引き起こしているものといえます。
本件では、さらに一歩進めて、不動産担保ローンのキャッチボール事案につき、その違法性を問うべく、訴訟に及んだ次第です。