アイフル被害対策全国会議
2005年4月18日
近 畿 財 務 局 長 殿
〒870-0047
大分市中島西1丁目4番14号
市民の権利ビル3階
弁護士法人おおいた市民総合法律事務所
Tel:097(533)6543
Fax:097(533)6547
弁 護 士  河 野   聡
行政処分申立書
 当職は、アイフル被害対策会議の代表を務める大分県弁護士会所属の弁護士ですが、当職が受任した下記被害者に対し、連帯保証及び抵当権設定契約にあたり準詐欺罪に該当する行為を行ったものであり、貸金業規制法37条1項4号ないし36条9号に該当しますから、貴職において、下記業者に対して、登録の取消又は営業停止の処分をなされたく、ここに申し立てます。
1 貸金業者
住所  京都市下京区烏丸通五条上る高砂町381?1
業者名 アイフル株式会社〔代表者代表取締役福田吉孝〕
    (近畿財務局長(7)第00218号)
2 被害者
住所  大分県宇佐市●●●●●●
氏名  ●●●●(後見人、●●●●)
3 該当理由
(1) 本件申立事実は、アイフル中津支店長有田浩一が、●●●●が完全に意思能力を欠如していることを認識しつつ、同人に連帯保証契約書及び根抵当権設定登記委任状に署名捺印させて、同人所有の土地建物に根抵当権設定登記手続きをしたという事実である。
(2) ●●●●は約18年前に脳出血を起こし、その後遺症から重度の痴呆状態となり、1994年9月8日からは、精神科の医療法人起愛会宇佐病院に入院しており、1998年ころ以後は言語により意思を疎通させることが著しく困難となり、2001年ころからは、痴呆の症状が悪化して外出許可も出ない状態となった。
(3) ●●●●の長男●●●●は、銀行、信販、サラ金等から合計金400万円位の借入があったが、それまで借入をしていたアイフルで不動産担保ローンのパンフレットを見て借金が一本化できるのではないかと考え、アイフル中津支店長有田浩一に相談した。長男・・は●●●●が精神科に入院しており痴呆で会話が成り立たない旨話したが、有田は字が書ければ良いというので、借入を申し込むことにした。アイフル中津支店の調査で500万円まで借入が可能と言われ、大北久志は500万円の借入申込書を作成した。
(4) ●●●●は外出許可が出ない状態であったが、長男・・は、病院に、重要な家族会議があってどうしても外出が必要と申告し、無理に●●●●を自宅に連れ出し、有田浩一に連絡した。
2002年9月11日午後7時頃、●●●●の自宅に有田浩一が訪れ、長男・・との間で借入金額470万円の契約をした。有田浩一は●●●●の理解能力を確認するために、●●●●に対して、その場にいた長男・・、●●ナツ子、壁に掛けられていた祖父母の写真を指さし、それが誰かを確認したが、●●●●はそのいずれを指しても全部「ナツ子」と答えていたので、理解能力はないことは明白な状況であった。
それから有田浩一は●●●●に対し、契約書及び根抵当権設定登記委任状に署名捺印するように求め、長男・・が「●●●●」と記載した紙を見せながらそのとおり書くように言ったが、●●●●はなかなかその通りに書くことができず、有田浩一が持参していた予備の用紙が尽きたため、結局翌朝7時に有田浩一が再び用紙を持参して記載させた。
この間、有田浩一は長時間●●●●と同席していたが、●●●●と会話が成り立つことはなかった。
(5) このようにして取得した登記委任状によって、アイフルは、●●●●所有の土地建物(大分県宇佐市・・・宅地347.10平方メートル、地上居宅木造瓦葺平屋建103.96平方メートル)に2002年9月12日極度額760万円、債務者長男・・、根抵当権者アイフルとする根抵当権設定登記をなした。
(6) 以上のとおり、アイフル中津支店長有田浩一は、●●●●が心身喪失の常況にあることを認識しつつ、同人に連帯保証契約書及び根抵当権設定登記委任状に署名捺印させて、同人に金470万円の保証債務を負担させるとともに、同人の不動産に極度額金760万円の根抵当権設定登記をなしたものであり、この行為は●●●●が心神喪失の常況にある以上、刑法159条私文書偽造罪(意思能力のない者にその者の署名捺印をさせたのであるから)、刑法235条窃盗罪(登記委任状の窃取)に該当する。仮に●●●●が心神耗弱であったとすれば、窃盗罪刑法248条の準詐欺罪(心神耗弱に乗じて債務及び根抵当権を取得)に該当する。いずれにしても、懲役10年以下に該当する重大な犯罪行為である。
(7) 本件は、●●●●に意思能力がなかったことが明らかな事件であったにもかかわらず、アイフルは当職の根抵当権抹消の要求に応じなかったため、やむなく●●ナツ子の後見人選任手続きを経て(2004年4月14日選任)、2004年5月7日大分地方裁判所中津支部に対して、根抵当権設定登記抹消登記手続等請求訴訟を提起した。これに対して、アイフルは、第1回口頭弁論期日(2004年7月15日)に請求を認諾した。アイフルは本件事案が到底反論・反証のできる事件でないことを認識して認諾したものと認められる。しかしながら、アイフルは事実を認めたわけではない旨の文書を当職充てに送付してきているのであり、本件について何ら反省もしていないことが明らかである。
 したがって、実務改善の期待はできないのであり、行政処分による制裁の必要性が高い。
(7) 以上のとおり本件は重大な犯罪行為であり、情状も悪質であるから、貸金業規制法37条1項4号により登録の取消をなすべきである。少なくとも同法36条9号により長期間の営業停止をなすべきである。
5 添付書類 
資料1 後見開始審判
資料2 大分地裁中津支部平成16年(ワ)第49号事件訴状
資料3 上記事件甲号証
資料4 認諾調書
資料5 根抵当権設定登記委任状(法務局にて接写)
資料6 アイフル代理人の内容証明郵便
以上