アイフル被害対策全国会議

「高利貸し恒久化法案」に断固反対する声明

2006年9月6日

アイフル被害対策全国会議
代 表 弁護士 河野  聡
事務局 弁護士 辰巳 裕規
神戸市中央区東川崎町1−3−3
神戸ハーバーランドセンタービル10階
神戸合同法律事務所内
Tel 078-371-0171/Fax 078-371-0175
URL:http://www.i-less.net

 報道によれば、9月5日に開催された合同部会では、出資法引き下げは改正法施行1年後から更に3年間の経過措置を設定し、更にその後も消費者金融については「50万円・1年」で3社、事業者法人向けについては「3カ月・500万円」、年率28%の「特例金利」を5年間設ける方向で検討しているとのことです。

 経済苦による自殺者は年間約8000人に及び、多重債務問題が極めて深刻な現状において9年間もの長期間高利融資が認められることは、「高利特例金利の恒久化法」と評価せざるを得ません(単純計算をしても今後9年間約7万2000人もの人が経済苦により自殺します)。

 そもそも今般の法改正は深刻化する多重債務問題を解消するために金利を引き下げるために行われるものであり、それが金融庁懇談会の大勢でもあり、また自民党及び公明党の合意事項でもありました。国民も金利引き下げが政府・与党において検討されているものと信じてきたはずです。しかるにその内実は「高利貸し恒久化法案」であることが今般明らかとなりました。世論に対する明らかな裏切り行為です。

 消費者金融の平均的利用者像は「年収400万円以下」が半数以上、「年収500万円以下」が4分の3を占めます。これらのものが年率28%もの高金利を家計から支出することはできません。また中小零細事業者が500万円の借入を3か月間で完済することは困難であり、借換により実質上長期の借入に陥ることは自明です。

 貸金業者の経営擁護を図る前に、まずは利用者が生活・事業破綻をすることなく安心して返済できる健全な金利設定はいくらかを検討すべきです。その視点が今般の金融庁案には決定的に欠けています。

 貸金業界との政治的妥協の産物として設けられた貸金業法43条(グレーゾーン金利)は最高裁により法の欠陥であることを露呈しました。今般再度高利貸金業者に政治的配慮をし新グレーゾーンとも言うべき特例金利が設けられたとしても再度司法の場で葬りさられるものと確信しております。

 私たちは、利用者の生活・事業の安定が確保されることを第一とした特例無き高金利引き下げが早急になされることを強く望みます。