アイフル被害対策全国会議

内閣府令から「居住用不動産」の除外を求める
緊 急 意 見 書
−「略奪的貸付」の実効的禁止の実現を−
−改正貸金業法13条の2第2項「内閣府令の例外」に関して−

2006年11月24日

アイフル被害対策全国会議
代 表 弁護士 河野  聡
事務局 弁護士 辰巳 裕規
神戸市中央区東川崎町1−3−3
神戸ハーバーランドセンタービル10階
神戸合同法律事務所内
Tel 078-371-0171/Fax 078-371-0175
URL:http://www.i-less.net

 現在国会において審議されている貸金業規制法改正法案については、多重債務被害の根絶を目指すものとして大変評価しており、その理念に沿う法律が早期に施行されることを望んでいるところです。

 ところで、私たちアイフル被害対策全国会議は、アイフルの様々な被害事案について取り組んでまいりましたが、アイフルが主力商品としてきた「不動産担保ローン」についての被害が、同種の商品を主力としない同業他社に比し目立つところです。もともと債務者の返済能力が存しないことが明らかなのに、当初より債務者のみならず保証人の不動産の売却による返済を前提として過剰な融資がなされたと評価せざるを得ない事案が多数みられます。

 ところで、今般の改正法案13条2項では過剰融資禁止規定として個人主債務者の収入の3分の1を超える貸付を原則禁止としながら、「当該個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約として内閣府令で定めるもの」を除外しております。そして、金融庁ホームページの「概要」では、内閣府令で除外される場合を「売却可能な資産」がある場合としております。現在までの国会審議ではこの売却可能な資産が何を指すのかは明らかにされておりませんが、想像するに債務者・保証人が所有する不動産が該当する懸念があります。

 米国・英国では、不動産の売却により債権回収をすることを前提とする貸付を「略奪的貸付」として規制しているところです。これを無規制とすると今後規制強化を受けた貸金業者が不動産の略奪的貸付に活路を見出し被害が増える懸念があります。

 そもそも消費者金融は借主の返済能力の範囲内で融資をするのが前提であり、物的担保や人的担保を求めること自体が背理ですが、さらに借主や保証人の生活・生存の基盤たる居住用不動産の売却・競売による回収を前提とした貸付が許容されることは、今般の法改正の趣旨に全く沿いません。そこで、

(1)法律において居住用不動産の担保徴求を全面的に禁止すべきです。
 それが無理だとしても、少なくとも消費者契約に該当する貸付における居住用不動産の担保徴求を禁止するか、百歩譲っても、最低、保証人の居住用不動産の担保徴求は禁止すべきです。

(2)今後制定される内閣府令において「売却可能な資産」から居住用不動産を除外すべきです。

(3)過剰融資禁止規定の基準を定める金融庁ガイドラインにおいて、居住用不動産の担保徴求を禁止すべきです。

(4)個人信用情報を活用した融資勧誘は禁止すべきです。

(5)不動産担保設定の際に徴求される「調査料」「手数料」等は全て「利息」に含まれるものであることを明確化させるべきです。

 以上の点を強く要請いたします。金利規制・過剰与信規制がなされた場合に、多くの業者が高額の貸付を獲得しうる不動産担保ローンに重点を移し、アイフルが産み出しているのと同様の悲劇が拡大することが懸念されます。是非、現段階から借主・保証人の生活基盤を奪いかねない不動産担保ローンの適正化を図る法整備をなされたく意見する次第です。

以   上